地熱発電とは
地熱発電は、地球内部のマグマ熱をエネルギー源として発電をおこないます。地熱によって発生した水蒸気を用いてタービンを回し電力を作るという仕組みをとっています。
地熱は火山活動のあるところに生じやすいいため、日本では火山の多い東北地方や九州地方に地熱発電所が集中しています。
メリットとデメリット
■クリーンエネルギー
原子力発電・火力発電ともに水を沸騰させて、その蒸気でタービンを回すという仕組みは地熱発電でも同じですが、地熱発電は、もともと地球がもっている熱エネルギーを活用し電力を得ています。
このため、地熱発電は、ライフサイクルCO2排出量が他の発電方法に比べ最も少ない発電方法の一つで、地球温暖化の軽減に効果的です。
■豊富な資源量
環太平洋火山帯に位置する日本は、世界でも有数の豊富な地熱資源火山国であり、アメリカ、インドネシアに次ぐ、世界第3位の地熱資源大国です。
国内で稼働中の地熱発電所の出力は、36地点で合計約52万kWと、全体(2,347万kW相当)地熱資源量のわずか2.2%であり、エネルギー源が枯渇する心配がまず無い純国産エネルギーです。
■発電量が安定
地熱発電は、昼夜・天候を問わず24時間連続して発電することができます。これにより、地熱発電は太陽光発電や風力発電のように、発電量が昼夜、年間で変動することもなく、安定した発電量を得られます。
■時間とコスト
発電設備を作るための地中の調査や大規模設備を建設するには大変な時間とコストがかかります。
地下資源を活用するにあたり、環境影響評価に4年も掛かるなど、開発に至るリードタイムが10年を超えることは 民間企業にとっては優先度が低くなります。
■観光地や公園
地熱発電に適した場所が国立公園の中であったり、温泉地であるケースが多くあります。このため、温泉事業者による反対運動や 、優勢な地熱資源が埋蔵される自然公園特別地域内は調査が許可されていないなどといった問題があります。