水力発電とは
水が高いところから低いところへ落ちる力を利用して、発電機を回して電気をつくり、その構造物による違いから水路式とダム式の2つに分類できます。山や川の多い日本ではダム式が多く採用されています。
昼間に電気がたくさん使われるため、夜間、火力発電所や原子力発電所でつくられた電気で水を汲み上げ、この水を落として発電に使う揚水発電所もあります。
(水路式)河から長い水路で水を引き込み、落差が得られる場所で発電
(ダム式)ダムで水をせき止めて人工湖をつくり、その落差を利用して発電
メリットとデメリット
■CO2排出量ゼロ
日本はエネルギー資源に恵まれているとは言い難いですが、水という資源にはとても恵まれています。水という再生可能エネルギーを有効活用した、もっともクリーンな発電手法です。
CO2も排出しないうえ、水流や水量を変化させることで、発電量をコントーロールすることが容易です。
■小型発電所の活用
小川や水路を活用した小型発電所の建設が見直されています。小水力発電は大型の発電所のような自然環境への影響が非常に少なく、身近なところで建設が可能です。
昼夜、年間を通じて安定した発電が可能で、設備利用率が50~90%と高く、太陽光発電と比較して5~8倍の電力量を発電できます。
■発電量が不安定
雨が降る量によって発電量が左右されてしまう可能性があります。
その年の降水量によって影響をうけるため、電力を毎日一定量供給するという「安定性」の面では弱い部分があります。
■高いコスト
大型発電所の建設は、森林など自然環境に対する影響が大きく、「ダムなど大規模建造物であること」・「需要地からの遠隔地に建設されること」などから多大な建設費用や送電コストがかかるといった問題点もあります。